ゼクシィ以降のウェディング業界【プランナー検定対策】

日本のウェディング業界史の中で出題されやすい分野は大きく2つ。

1つ目は、前回取り上げているホテルウェディングのはじまり。

そして2つ目は、今回取り上げるブライダル情報誌「ゼクシィ」創刊の影響です。

抽象的ですが、捉えておきたいポイントは以下の2つ。

  • ゼクシィが与えた影響
  • バブル崩壊後の節約志向からはじまったウェディングの変化

暗記しておいてほしいのはゼクシィの創刊年ぐらい。

日本社会の変化から起こったウェディングの変化を知っておけばOKです。

プランナー検定対策INDEX

ウェディング業界の大転換期

1990年代前半ごろまでの結婚式は、ホテル・専門式場で行われることが主流でした。

日本のウェディング業界で大きな転換期となったのは、ブライダル情報誌「ゼクシィ」の登場です。

1993年、ゼクシィ首都圏版が発行

ゼクシィ前
  • 結婚情報誌などでのホテル・結婚式場の料金掲載:なし
  • 結婚式の内容は定番、決まったもの
  • どちらかといえば、広告主であるホテル・会場側の意向の汲んだ紙面づくり

お慶びごとにはケチケチしないなど、日本独特の結婚式に対する慣習もあり、料金は不明瞭なまま会場を決定することもあったようです。

それをゼクシィが「新郎新婦の側」に立った情報提供をしてくれる雑誌をつくってくれたのです。

ゼクシィ後
  • 結婚情報誌などでのホテル・結婚式場の料金掲載:あり
  • 新郎新婦の側にたった紙面づくりがコンセプト
  • 料金だけでなく、結婚式のアイディアなども掲載。定番の結婚式からの脱却

創刊当初、料金掲載をするというゼクシィに対して、出稿してくれないホテル・会場もあったそうです。

【PR】

[商品価格に関しましては、リンクが作成された時点と現時点で情報が変更されている場合がございます。]

ゼクシィ新潟 2023年 3月号 [雑誌]
価格:300円(税込、送料無料) (2023/2/14時点)

お客様志向のウェディングへの変化

Photo by Samantha Gades on Unsplash

バブル崩壊後、節約志向が高まりだすと…

  • 金額の高いホテル・専門式場低料金で結婚式ができる会場
  • お決まりの挙式披露宴を行うホテル・専門式場格式張らずオリジナルな結婚式ができるレストラン等

このように、カップルの流れが変化していきます。

この1990年代の流れの中で、このような変化に対応できなかったホテルや式場が淘汰されていきました。

淘汰されるホテル・専門式場
  • お客様の志向やニーズをつかめなかったホテル・会場
  • お客様のニーズを知りながらも、方向転換しなかったホテル・会場
  • 会場主導の従来のウェディングを押し通したホテル・会場

さらに、インターネットが身近になり、メディアとの関わり方が大きく変化したのも1990年代です。

プランナーとインターネットの台頭

Photo by KOBU Agency on Unsplash

1990年代半ばには、ウェディングのノウハウを必要とするレストラン、会場が現れ、プロデュース会社やブライダルプランナー(ウェディングプロデューサー)がでてきます。

検定で「プランナーの台頭はいつ?」といわれたら、「1990年代中ごろ」だと思って!

プロデュース会社やプランナーの台頭が、ゲストハウスや海外ウェディングの人気へ繋がっていった。

同じ頃に、インターネットの発達も大きな影響を与えます。

結婚式場を決める際のアドバイスや会場紹介を行うブライダルエージェントは、自社HPやポータルサイトなどの浸透から、ビジネスモデルの見直しを迫れるようになりました。

【PR】

チャペルウェディングで、「家と家との結婚」からの変化

Photo by Samantha Gades on Unsplash

1990年代後半からは、チャペルの建設ラッシュがはじまります。

おもな背景は3つ。

  • 節約志向から、ドレス(洋装)を選択
  • ウェディングドレスへの憧れ
  • 挙式(セレモニー)重視

1つ目の「節約志向」は、バブル崩壊後の価値観の変化のあらわれ。

結婚式は、ウェディングドレス1着で済ませよう

和装は高額になってしまうからドレスを選ぶ!

ウェディングにたくさんお金を遣うより、今後の生活資金などに充てたい

このようにウェディングドレスを選択する新婦が増えたことで、チャペルの建設ラッシュが後押しされたといえます。

また1990年代半ばからは、アメリカやヨーロッパの輸入ドレス(インポートドレス)が日本でも増えてきました。

選択肢も広がった上に、先の80年代にメディアでウェディングドレスが大々的に取り上げられるニュースもありました。

1981年、英国のロイヤルウェディングが全世界で中継。(ダイアナ元妃の人気も相まって、ドレスにも注目が集まりました)

ザ・クラウン(Netfilix)

そして国内では、人気アイドルがウェディングドレスを着て挙式に臨む様子がメディアで大々的に放送されました。

このように1980年代から、ウェディングドレスへの憧れを持つ新婦が増えてきている下地はありました。

3つ目の背景としてあげた「セレモニー重視」は検定というより、現場の肌感覚です。

これまではどちらかといえば、新郎新婦を披露する「披露宴」がメインでしたが、徐々に2人が結婚を誓う「挙式(セレモニー)」重視のカップルが増えてきました。

「家と家との結婚」から、「新郎新婦の結婚」というように、カップルの手元に結婚式が委ねられるように徐々に変わってきたのもゼクシィ以降の出来事です。

【プランナー検定対策】ゼクシィ以降のブライダル業界 まとめ

ゼクシィ前は、ホテル・式場での料金はオープンではありませんでした。

しかも内容はどのカップルも同じ、お決まりの結婚式だったそうです。それがゼクシィ創刊後、大きく変化することになります。

ゼクシィの影響
  • 結婚情報誌などでのホテル・結婚式場の料金掲載あり
  • 新郎新婦の側にたった紙面づくりがコンセプト
  • 料金だけでなく、結婚式のアイディアなども掲載。定番の結婚式からの脱却

ゼクシィ創刊はブライダル業界の大きな転換期なので、検定でも出やすい分野です。創刊年もあわせて覚えておきましょう。

また1990年代はバブル崩壊後の平成大不況といわれる時期で、節約志向からのウェディングの変化もみられます。

ウェディングランナーという職種が広まったのもこのころ。プランナー台頭は1990年半ばというのもチェックしておきましょう。

コメント

タイトルとURLをコピーしました